定期的に開催している主に鉄道ゲームをプレイするクローズ会。この日は、アトグ師匠、しのさん、やざわさんと私の4人。
アンハブの塔
モアイダスさんのGencon2019新作。国内には秋のゲームマーケットあたりで流通開始かな。
クトゥルフテーマのゲームで自分の信じる邪神に祈りを捧げるために、いかに大型の祭壇を取れるかと言うそれっぽいテーマのゲーム。クトゥルフ系のゲームなのでシステムはどうかなと思っていたのだけど、これが侮れない。
各自ボードの1辺を担当して、そこに自分のディスクを置く(ハノイの塔を連想するといい)。このコマを移動させた列にしか自分の信者を送り込めない。信者は8方向に隣接する信者たちがいればいるほど配置コストを多く支払わなくてはならないのだけど、自分のディスクの高さ分だけコストが割引されるので、うまく自分のディスクを移動させて信者を送り込んでいくパズル的な要素があって面白い。
そうなると非常にガチな読み合いかというとそうではなくて、信仰している邪神のパワーを借りることでとんでもない能力(配置換え、場所の予約、通常配置できない場所に配置etc)を持ってる。このパズル的な要素といかにもクトゥルフらしい無茶な能力が組み合わさっていて面白さを演出している。
他人の能力の方が常によく見える不思議な展開だが、これは好きな方は多そう。
月餅名人
シンガポールの新規メーカーの作品。デザイナーはダリー氏で以前にThe Game GalleryでOverbookをレビューした彼の作品。
シンプルなドラフトゲームで1つの月餅が4枚のカードで構成されていて、3個の月餅を作ると1ラウンド終了。この時の完成した月餅の状態(1つの味で1つの月餅ができてるとかモチが入ってるとかetc)で味の完成度が決定されるという仕掛け。
ポイントになるのは、月餅を構成するカードは毎回3枚渡されて1枚は自分、2枚は左右のプレイヤーに1枚ずつ渡すという流れ。
作ってる月餅は全員公開されているので、これまたいらない月餅のパーツばかりくれる。最初のラウンドで右隣のしのさんばかりをみて、カードを渡してたら、左側の師匠にいいカードを渡してしまって失敗(笑)。
第2ラウンドからは、左右をよくみてプレイするものの、引いたカードが3枚とも自分にとって不要な場合とかどうすりゃいいの、という感じで非常に盛り上がった。得点計算も面白く考えられてるし受けるんじゃないだろうか。
次のゲームマーケットあたりで国内に入ってくるという話も聞こえてくるし、シンガポールだけじゃないくて、タイあたりのメーカーの作品もくるという話なので、アジアの新しいゲームメーカーに興味は尽きないところ
グレンモア2
デラックスになって帰ってきたグレンモア2。1との比較をしてみるとサイズ差が一目瞭然。
そもそも氏族ボードとか前作にないので、その辺りのプレイ感覚もどうなってるか興味津々でプレイ開始。
実際にプレイしてみるとタイルなどの各種コンポーネントの視認性が良くなっていて全体的にプレイしやすい。タイルの名前は横文字で書かれているので、ロケーションカードを取る時はちょっと注意が必要ではある。
グレンモアは、中央のロンデルボードから地形タイルを次々受け取って、自分の手元に配置することで発動するエンジンを作っていくタイプのゲームなのだけど、この手のゲームは後半になればなるほど手番で処理することが増えるので待ち時間が長くなる傾向にある。
グレンモア2は、"氏族を入れたことで配置しないタイルが増えた"ことと、"タイルを取りすぎるをペナルティーを被る"の2種類がうまく合致していて、後半ダレにくくなってる。これはかなりいい感じ。
この時の私はウイスキーを結局ゲーム終了まで一度も入手できなかったかわりに、5種類のリソースを豊富に生み出して得点に変換するタイルを何度も回して得点を稼いでいた。こりゃいい展開と思っていたのだけど、ふと隣のしのさんをみてみると、"タイルの枚数がものすごくすくない???"。ロンデル&後方配置プレイヤーから手番なので、うまくコマの移動位置を調整すると手番数を減らすことができる。これによって効率的な手番を行いながら、手元のタイルを少なくできるのだけど、生産&出荷型に舵を切ってしまった私はそれもうまくできず..(改築は全員で取り合いなので難しい)。
最終的にかなりの減点を被って沈んでしまった。得点の取り方と最終的な状態の両方を考えながら進めるのはかなり面白い。拡張セットを入れることによってもプレイ展開が変わってくるので当面プレイできそう。
白ブラス
前回ルールをいくつか間違ってしまったので、再プレイ(あ、このゲームで後半鉄道を引きますね!)。
ブラスは前半と後半でネットワークを作れる場所が制限されている箇所があるので、そこにトークンを配置してプレイさせてもらいました。これが非常に便利。可視化されると前半の運河の時代では行き止まりになってる街などが浮き彫りになってきてプレイ指針を立てやすくなっていい。
この時の私は、無借金&鉄系中心で石炭を補助という形でみなさんの生産をなるべく助ける形で序盤から収入を増やして逃げ切る体制。序盤でそこそこの収入を作れると一度もお金が不足して困るという事態になることもなく(このゲームは1ラウンドにお金を使いすぎると時ラウンドで手番が後になるので、ここぞという時でないと使いづらいけどもね)、展開できて狙い通り。
後半ラウンドで南方の都市のカードしかまったく引かないという、苦しい引きにあったものの、前半で南方の大型都市付近にタイルが多く配置されていたので、放射状にそこから伸ばすことで足固をして、ゲームセット。
得点を得る方法も複数用意されているし、展開も全員の思惑によって変わるのでやはり名作。石炭・鉄道・ビールの処理の仕方でトラブルことは多そうだけど、それを差し引いても面白い。近々再プレイしたいですね。