The Game Gallery

ボードゲームに関するレビュー・プレイレポート・サマリーなどを掲載しています

2019.11 二人ゲーム会

気になっていた二人ゲームをプレイしましょうということで、ちとさんとプレイ

Micro Civilization

Mesopuddinpさんで紹介されていたPnPの二人用Civi。

mesopuddinp.xxxblog.jp

手番で2アクションポイント(といって、カード引くと出すが各1ポイント、戦争なら2ポイント使う)を使って文明を構築していく。 カードは4辺のうち最低1辺がもとの文明と接触していかねければならず、さらにカード中央には維持費が書かれていることが多いので、巨大文明になるほど身動きが取れないという面白い仕掛け。 特徴的なのが基本的に戦闘国家に突き進んでいくので、相手に遅れを取らないようにしながら勝利点を稼ぐ構造は維持したいという矛盾したカード配置を考えるのがなかなかに難しくも楽しい。 この時は終盤で、戦闘力が伸ばせず(戦闘力が負けてると戦争を回避できず手札が破壊される)苦慮していたところ、ちとさんに核爆弾を発明されてしまって、その防御で手一杯のまま終了。

カードはオープンされているカードから順次引くのである程度の引き運をコントロールでき、コンボを考えながらすすめるのも面白い。プレイ時間も10分程度なので持ち運んでおくのもいい。

War Chest

非常に美しいボックなのだけど、輸入しようとするとやけに高額。ボード画像はチップを置いてるだけだよ?という一見貧素な感じに見えるギャップがあって入手をためらっていたゲーム。 結論から言うとこれは素晴らしい。近年プレイした二人用の中では最高かもしれない。

基本的なシステムは、闘技場的なボードにある特定のポイントを6箇所支配したら勝利というもの。そのために、自分のコマ(将棋やチェスを連想するといい)を移動させていって特定の場所を支配してゆく。 自分の使う4種類のコマはそれぞれ特殊能力を持っているが、対象のコマを移動させたり、能力を発動する時に「同じ種類のコマを捨札にする」必要がある。しかも、バックドローを採用しているので、袋からキーのコマを手番時に引いてこないと肝心な時に使えないということになる(コマを裏面でワイルドに使うこともできるが、用途が異なる)。 4種類のコマは、最初各2個しか持っていないので、一度使うと袋が空になって使用済を袋に戻すまで使えない。

このあたりの、いつコマが使えるかで進軍するか引くかを考えるのが面白い。追加のコマも購入できるが、どのコマをいくつ袋に入れるかで割合を考えるのが重要だし、将棋やチェスのようにボード上でコマがぶつかるとコマはゲームから除去されていくので、強かった種類のコマも次第に動きが悪くなっていく(そのコマの総数が減るので発動できるチャンスが減る)。

この辺のバランスが凄く良い。コマの能力もカードで示しているだけなので、カードを差し替えるといくらでも新しい能力にできそうだし、これはスマート。 この時も中央でお見合いになった直後に右辺側のポイントを一気に占拠されてピンチに陥ったものの、ちとさんのドローが悪くて停滞。このドローに左右されるところが完全なアブストラクトになっていないので非常に好み。

最後まで1ポイント差でもつれ合いながら進んで最高でした。

Skulk Hollow

こちらも相当良い二人用ゲーム。War Chestのようなシステム上のスマートさは無い(ごちゃごちゃしてる)が、テーマと動きが非常にマッチしてる。

ゲーム的には、身も蓋もないが「ワンダと巨人」をボードゲームにしたような仕掛け。非対称ゲームで、片方のプレイヤーが「巨人」、もう片方のプレイヤーが「狐人」を操るようになる。 巨人側の目的は、どの巨人を使うか(使う巨人によって巨人側のデッキも変わる)によるが、シンプルなものだと「狐人を8人倒す または 狐の王を倒す」的な感じ。 狐人は、目覚めて地元で暴れる巨人は迷惑千万なので、巨人を倒すのが目的となる(この辺は拡張セットで追加されるみたい)。 プレイは専用デッキを利用してカードで進んでいく。この時は、ちとさんが巨人、私が狐人。

巨人は最初元気いっぱいなので、突っ込んできて「ストンプ」だ、「目からビーム」だ、「取り付いた狐火とは放り投げ」だとやりたい放題。恐ろしいスピードで倒されていく狐人を見ながら(殴られたら1/2回で直ぐやられちゃう)、「これは無理では?」とか思案。

しかし、考えても仕方がないので、とにかく足元にへばりついて、巨人の体を駆け上り「目からビームを止めるために顔面をタコ殴り」。途中から、張り付いた狐人を剥がされるのが駄目なんだな、と思い直して「肩にへばりついて手を動かなくさせる」作戦に変更。

このあたりになってくると、恐ろしく強かった巨人が徐々に・徐々に動きが悪くなっていって、うっかり勝てるんじゃない?と思わせてくる演出に自然となっていくのがにくい。巨人側の1発の力は変わってないのだけど、できる選択肢が減ってくるところで互いにどうやってプレイするかを悩むのが面白い流れでした。

最終的に、狐人が7人倒れて、次ターンで負けというシーンで、王様を特攻させて(王様がやられると負けだけど、王様だけあってかなり強い)、手を殴らせたところに、周囲からの弓矢での支援がきまり巨人が倒れてゲームセット。

これも最高でした。巨人の種類が変わると全くゲーム性が変わるというお話ですし、狐と巨人を入れ替えても面白そうのがいいですね。これももっとプレイしてみたいです。