The Game Gallery

ボードゲームに関するレビュー・プレイレポート・サマリーなどを掲載しています

グルームヘイブンのモンスター移動

グルームヘイブンは面白いゲームですが、モンスターの移動経路は常に悩ましいです。そこでサンプルを幾つか作っておきたいと思います(Twitterのクイズと連動してます)。

モンスターの基本(詳細はマニュアル29-30参照)

FAQなど参考にしていますが、これは管理人の解釈であることを予め了承ください(FAQはこちら)

基本としてモンスターは最初に「狙い(以後:ターゲット)」を設定します。ターゲットが決まったら「ターゲットを基準にして」移動と攻撃を行います。

モンスターの狙い

  • 最少の移動ヘックスで攻撃できる敵をターゲットに取る(将来のラウンドで攻撃距離まで移動できる場合も含む)。このターゲット設定時に、罠は障害物として回避して移動するものとして最少の移動を計算する
  • 例外として罠を通過しないと近づくことができない相手しかターゲットにない場合は、例外としてその対象をターゲットにとる。
  • ターゲットが複数ある場合は、ターゲット候補のなかで行動順位が早い方を狙う

モンスターの移動と攻撃

  • 能力カードに移動+-Xがあれば移動する。
  • 移動時に罠は障害物とみなして避ける。ただし、罠を通過する以外にターゲットに近づく術がない場合は罠に入る。
  • 近接攻撃又は攻撃指示が無い場合は、移動可能なヘックスでターゲットに近づきます。
  • 複数の相手にダメージを与えられる場合は、「ターゲットを含んで」「最も多くの相手に当たる位置へ移動する」。ただし攻撃が不利になる場所には移動しないことを優先する。
  • 最少の移動量で上記の条件を満たせることを目指す

罠越しに殴る?我慢する?(クイズ1)

f:id:mltgg:20200205124129p:plain このケースは、赤い人をターゲットに取ります。

そして、近接攻撃のために移動しますが、「罠は障害物とみなして避ける」がありますので、避けて「9-5に移動」して止まります。罠に突っ込まなくてもターゲットに近づくことができるためです。

罠越しに殴る?我慢する?(クイズ2)

f:id:mltgg:20200205124141p:plain このケースも赤い人をターゲットに取ります。

そして「罠を避けずにはターゲットに近づけません」ので、最短の移動で「9-4(8-4の右)に移動」して「モンスターはダメージを被った」上で、プレイヤーに近接攻撃を仕掛けます。

もうひとりのターゲットが?!(クイズ3)

f:id:mltgg:20200206001609p:plain ターゲットの設定方法は、移動距離が最も短い相手を取ります。

罠さえなければ右の移動順位40のプレイヤーをターゲットに取りたいところですが、罠は障害物として避けるというロジックから、通常の移動で到達可能な、左の行動順位50のプレイヤーをターゲットに取ります。

つまり、モンスターは左に移動し2-7の位置から左のプレイヤーを近接攻撃します。

遠距離攻撃ができるぞ(クイズ4)

f:id:mltgg:20200206002256p:plain 遠距離攻撃可能なため罠の外から攻撃できることから右側の敵をターゲットに取ります。

射程が3あるため、1歩右に移動すれば良いので(条件が同じなら最少の移動量に留めるから)、7-5に移動して右の敵を攻撃するになります。

複数の相手を攻撃できる時?(クイズ5)

f:id:mltgg:20200207001524p:plain このケースの解法を順に解説します。

まずターゲットを決めます。最も近い場所にいる相手は「行動順40」です。これでターゲットが決まります。

次に遠距離攻撃かつ対象を2取ることができるので、40を含んでそれが可能な相手を探します。射程3で移動力4となると、40と60を同時に捉えることができる場所は、「9-3」しかありません。しかし、「9-3」はターゲットに対して「不利」になります(遠距離は隣接攻撃すると不利判定になる)。

複数に攻撃するより、ターゲットに対して不利にならないことが優先されますので、60は対象から破棄して、40にしぼります。こうなると40に対して「最少の移動量」で済む場所が正解になります。

回答は「7-5に移動して、行動40だけに攻撃する」です。

複数の相手を攻撃するのか?(クイズ6)

f:id:mltgg:20200207202015p:plain タンクが前に突っ込んで、ダメージディーラーが後ろにいるようなシーンです。さて、モンスターはどうする?

このケースも順に解を決めていきましょう。

まずターゲットは、最も近い「40」です。これは確定です。次に対象を2つ取れるので、他のターゲットを探します。射程3で40を含むとなると、30も35も35の召喚獣もどれでも可能です。

この時はターゲットを決める時のルート同じで「近いほうが優先」「同じ近さなら早いほうが優先」となります。距離だと1移動ですむ35か35の召喚獣です。速度は召喚獣が常に召喚した人より早いとなっていますので、40と35の召喚獣を狙うことになります。

この2つを同時に攻撃できる最短の場所は、「5-6」か「6-6」です。これを何れにするかはルールでは規定されていませんのでプレイヤーが選択して移動させることになります。

このことから、回答は、「5-6か6-6に移動して、40と35の召喚獣を攻撃する」になります。

このケースでは、召喚すると自分より早いのでモンスターが優先的に攻撃してくれて、シールド的に使えること。5-6と6-6のようにプレイヤーがモンスターの位置を選択できることがあること(このケースだと30からみて4距離か5距離を選べることになります)がキーになっているクイズでした。

行ったり来たり?(クイズ7)

f:id:mltgg:20200208203931p:plain

複数回攻撃できるモンスターはどうする?

このケースはルールブックと公式FAQの何れを採用するかで動きが変わります。

まずターゲットを決めます。モンスターは最も近い「40」をターゲットに設定します。

そして、最初の攻撃では「40」を攻撃します。ここまでは共通です。

ルールブックP31によると「複数回攻撃できるのなら、すでに攻撃したコマ以外の別のコマを狙う」と書かれていますので、狙いが再設定され「30」が対象になります。

こうなると、次の移動で罠をあえて踏んで接近し、「30」を攻撃する。が正解になります。

ただし、公式FAQ(2020.02.08確認時点)の「Monster - Attacks」の項目に「If a monster ability card has multiple attack abilities listed in different lines, they are considered separate abilities and will therefore be used on the same target until its dead or exhausted, after which it will follow the focus rules to find its next target.」このような記載があります。

こちらが正しいとなると、以下のようになります(P31の記載は複数回ではなく、複数ターゲットのエラッタのようです。これはオリジナルの英文からおかしいようです)

最初の攻撃で「40」を攻撃します。この時点で40が無事なら、「移動せずに、再び40を攻撃」します。

最初の攻撃で40が死ぬなどしたら「ターゲットが30に再設定され、罠に突っ込んで30を攻撃します」が正解となります。

通過できる?(クイズ8)

f:id:mltgg:20200211001924p:plain いよいよモンスターが複数いる時のクイズです。モンスターはそれぞれ各自で狙い(ターゲット)を設定して様々なアクションを行います。

この答えは一度間違えていましたので修正版です(2020.02.14)

まず、M1は、近接で最短で攻撃できるのは、行動50なので、5-6に移動して攻撃します。

問題は、M2です。以前の回答はこうでした

次の、M2は、「モンスター同士は通過できる」ルールかつ、次の攻撃が近接をあわせて考えると、4-5か9-6が近接攻撃できる最短距離になります。同じ距離だと行動順が早い相手を攻撃するという観点から、9-6に移動して行動40を攻撃する。ということになります。

これは過ちです

基本セットの日本語版だけで、これを読み取るのは難しいのですが、拡張のForgotten Circleで狙いについては、以下の順番が正しいと記載されています(これはアークライトさんからサポートとして日本語で公開してもらえるのではと期待しています)。

近接攻撃の場合

  1. 不利にならない場所で、攻撃できる場所を探す。
  2. 移動距離が最も短い場所を探す
  3. 移動距離が同じ場所に攻撃相手が複数いる場合は、壁以外(障害物やモンスター)を取り除いたとして、最短の移動距離の相手を選ぶ
  4. 上記が同じなら行動順が早い方を選ぶ

こうなります。

f:id:mltgg:20200211001924p:plain

つまり、今回のケースでは、M1が5-6に移動した事で、M2が5-6に入れなくなり40と50に攻撃できる場所への移動距離が同じになります。そこで壁以外を取り除いた距離を考えると50の方が2距離で近いので、正解は、M2は、4-5に移動して50を攻撃するとなります。

これは、モンスターがお互いを邪魔しなかった場合に可能なら同じ敵(つまりプレイヤー)を集中的に攻撃してくる、というある種合理的な動きになります。

見えるか見えないか?(クイズ9)

f:id:mltgg:20200214180515p:plain いよいよ壁越しに隠れてるプレイヤーをモンスターが遠距離で襲ってくるシーンです。

順番に行きましょう。モンスターの射程は3です。M1から40と50までの移動距離は3。壁以外の要素はないので距離要素は同じです。

こうなると視線(Line of Sight:LoS)が通っているかどうかが問題になります。

グルームヘイブンの視線は、攻撃側ヘックスの任意の1頂点から防御側ヘックスの任意の一点に直線を引くことができ、途中にも始点終点にも壁が接触しないこと、が条件です。

M1の現在位置(7-7)からどう見えるか確認してみましょう。

f:id:mltgg:20200214180952p:plain

40にも50にも視線が通っています。こうなると「M1は、移動せずに行動順の早い40を攻撃する」となります。

つぎは、M2です。M2から40と50までの距離は4。壁を除いた距離も同じなので、ターゲットは40になります。現在位置だと距離4で攻撃が届かないので、1歩動いて視線が通る位置を探すと「5-5」と「6-5」が候補になります。まず5-5を見てみましょう。

f:id:mltgg:20200214181313p:plain 5-5の位置からだと、40には視線が通り攻撃可能です。50も念の為チェックしてみますが、50には視線が通りません(ターゲットではありませんけどもね)。では、6-5に移動していたらどうでしょう。

f:id:mltgg:20200214181453p:plain M2が6-5に移動した場合は、40にも50にも視線が通ります。こうなると「M2は、5-5か6-5にプレイヤーが選択して移動さして、行動順40を攻撃する」となります。

最後にM3です。M3から40と50までの距離はいずれも4。これはM2と条件が同じです。

f:id:mltgg:20200214181710p:plain M2が5-5-に移動していた場合に、M3が6-5に入れば、もちろんM3から40にも50にも視線が通ります。M2のときと異なるヘックスの頂点から線を引いて確認していることに注目しておいてください。頂点はどこからどこに引いてもよいのです。

こうなると確認するのは、M3が7-5に移動した時に、視線が通るかです。

f:id:mltgg:20200214181840p:plain

もちろん7-5からでも40にも50にも視線が通ります。

こうなると総合的な答えは以下の通りになります。

  • M1は、移動せずに40を攻撃する
  • M2は、5-5か6-5に移動して40を攻撃する。
  • M3は、6-5(空いていれば)か7-5に移動して40を攻撃する

このようになります。プレイヤーがモンスターの位置をコントロールできる余地がある点も注意です。

あと、これはおまけですが初期のM2の位置(6-4)から50に視線が通るのか?ということに気になってらっしゃる方もいらっしゃったようです。 f:id:mltgg:20200214182054p:plain

これは図の通り視線が通ります。どの頂点を利用してもいいので、かなり変則的な位置から視線が通る点に注意してください。

近距離範囲攻撃(クイズ10)

f:id:mltgg:20200218183539p:plain

プレイヤーが部屋の合流口で固まったところにモンスターが攻撃してくる場面です。かなり複雑に見えますので、以前解説した近接攻撃の時の処理順番を確認しながら進めます。

近接攻撃の場合

  1. 不利にならない場所で、攻撃できる場所を探す。
  2. 移動距離が最も短い場所を探す
  3. 移動距離が同じ場所に攻撃相手が複数いる場合は、壁以外(障害物やモンスター)を取り除いたとして、最短の移動距離の相手を選ぶ
  4. 上記が同じなら行動順が早い方を選ぶ

近接攻撃は、上記の順番で確定します。

まず、1ですが、M1のモンスターが不利になる場所はありません。攻撃できる場所は、5-6,6-5,6-6,6-7,7-7の5箇所あります。

f:id:mltgg:20200218184224p:plain

上の図の紫の場所が該当する箇所になります。離れていて攻撃できるのは、範囲攻撃を持っているからです。範囲の何れかに敵が入っていれば攻撃できるので、攻撃箇所は多くなります。

つぎに2です。移動距離が最も短い場所を探します。こうなるとモンスターは移動しなくて良い"7-7"が最短移動距離になり、7-7から攻撃できる相手は、行動順60のプレイヤーとなります(範囲攻撃で6-6,6-7とプレイヤー60を攻撃できる)。

これでターゲットは60に決定され、3と4のプロセスは不要になります。ターゲットが決定したら、この後も以前と同じルールで処理します。

  • 複数の相手にダメージを与えられる場合は、「ターゲットを含んで」「最も多くの相手に当たる位置へ移動する」。ただし攻撃が不利になる場所には移動しないことを優先する。
  • 最少の移動量で上記の条件を満たせることを目指す

上記に従って処理します。

f:id:mltgg:20200218183539p:plain

攻撃可能な範囲の中で6-5と7-7の2箇所は60のみに攻撃可能。6-6だと50と60か、40と60の何れか2体。5-6と6-7が問題になります。

5-6と6-7からは壁越しにいるプレイヤー(50と40)は、通常の近接攻撃では攻撃できません。これは、公式FAQに以下のような記載があります - Q.If an enemy is on the other side of this one-dimensional wall line from me, can I hit him with a melee attack? A.Not with a non-AoE melee attack. All range, even range 1 melee attacks, can't be counted through walls.

ただし、FAQにあるように範囲攻撃であれば攻撃できます(AoE melee attack)。5-6から50の人へは視線も通り、範囲攻撃に入ります。同様に、6-7から40も視線が通り範囲攻撃に入ります。つまり、5-6と6-7は何れも3体のプレイヤーを攻撃できます。

最も多くの敵に攻撃ができる場所が2箇所ある場合は、「最少の移動量」という条件があるので、一番移動量が近い場所は、6-7になります。

管理人の回答は、「60をターゲットに設定して、6-7に移動し、範囲攻撃で40,60,99の3体を攻撃する」となります。